NEC 2SA992

NEC 2SA992 は NEC(日本電気、日電)の汎用小信号シリコントランジスタ。エピタキシャル構造、PNP型。NEC 2SC1845 とコンプリペア。

1981年ころに開発され、Vceo : 120V クラスの横綱。ライバルは TOSHIBA 2SA970。本品の雑音規定が無いのが、NEC 2SA988

現在は廃品種だが、Onsemi KSA992 など、世界中で様々なセカンドソース品が作られている。





NEC 2SA992-E。マーキングは A992 / EA48C。TO-92サイズ

写真のものは、2023年に共立エレショップで購入したもの。TO-92 形状。hFE は一番大きい、Eランク(400-800)。





NEC 2SA992-E。Ic-hFE特性

同一ロット品からサンプルを 5個、適当に抽出して hFE を測定したもの。Ic = 2.0mA付近の数値で、609、498、519、526、489 と少しバラつきあり。測定条件は Vce = 6.0V。

以下の特性は、hFE : 609 の個体を計測。





NEC 2SA992-E。Vce-Ic特性

Vce-Ic特性。低電流、能動領域では Vce依存が少なく、横一直線に伸びている。Ic間も一定で、Ib依存が少ない。測定条件は Vcc = 6.0V。

アーリー電圧(VA) は約31V。





NEC 2SA992-E。Vce-Ic特性(飽和領域)

飽和領域のVce-Ic特性。Vceo ≦ 120V と高耐圧の品種ながら能動領域は Vce ≧ 0.9V くらいからといった感じで、低電圧領域でもなで肩にならない。





NEC 2SA992-E。Vbe-Ic特性

サンプル5個(hFE測定と同じ個体)の Vbe-Ic特性。測定条件は Vce = 6.0V。

小信号トランジスタ

(続く)