EL34PP アンプの製作

真空管アンプ

アンプに使われる半導体素子として,大きく真空管(以下)とトランジスタ(含FET)(以下)に分けられます.一般的には石を使われたものが多いのですが,なぜ球を選択するのでしょうか.

まず,アンプに求められる機能を得るためには,球と石のどちらにもメリット,デメリットがあります.石のメリットは設計しやすく,入手しやすく,取り扱いも楽で,S/N比に優れ,コストも安くなります.発熱も少なく,パワーも取り出しやすいのです.一方,球のメリットは音質です.オーディオ用アンプとして用いた場合,石ではどうやっても出ない音を球から得る事が出来ます.実際,それ以外にメリットの見当たらない素子である球が,未だ絶滅せず愛用されているのは,その証拠といっても過言ではないでしょう.

もちろん,アンプを製作する上で,何を優先させるかによって最適な選択は異なります.私の場合,取り扱いやすいだけのアンプは持っていますので,ここでは他の全てのデメリットを負った上で,音質を求めるため,球を選択しました.

このコンテンツは 2003年に別のサイトに掲載したものを転載しています。